こんにちは!
本日は血液についてのお話です。
これまでに、病院受診時に血液検査や健康診断、献血ルームで、など、採血を受ける機会があった方も多くいらっしゃると思います。
そんな血液での検査の中から、本日は赤血球数(RBC)についてピックアップしてご紹介します。
血液の1μℓ(マイクロリットル=1mlの千分の一)中に赤血球が何個含まれているかを調べる血液検査で、貧血の有無を確認する代表的なスクリーニング検査です。
赤血球はその主成分のヘモグロビン(血色素:鉄を含んだ色素とたんぱく質が結合したもの)により、酸素を体中に運搬し、二酸化炭素を回収する役割があり、赤血球が不足すると貧血症状が現れます。
貧血にはいくつかの種類があり、最も多いのが鉄欠乏性貧血です。体内の鉄分が不足することで、鉄を主成分とする赤血球を十分に作れなくなり起こります。
〇貧血の主な種類
種類 主な原因
鉄欠乏性貧血 体内の鉄が不足することでヘモグロビンの合成が不十分となり生じる
巨赤芽球性貧血(悪性貧血) 赤血球の生産時に必要なビタミンB12や葉酸の吸収障害が原因となることが多い
再生不良性貧血 赤血球がつくられる骨髄に障害が生じることで起こる
溶血性貧血 遺伝や自己免疫、心血管疾患などが原因で、赤血球が通常より早く破壊されて起こる
続発性貧血(二次性貧血) 感染症や炎症、肝・腎疾患、一部の癌などの基礎疾患が原因となり二次的に起こる
〇基準値
成人男性:370万~570万個/μℓ
成人女性:370万~490万個/μℓ
男女とも、350万個/μℓ未満の場合は、早期に原因を調べ、診断に応じた治療を開始することが大切です。また、高値の状態(男性:600万個/μℓ、女性:550万個/μℓ以上)が続くと、血管内に血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を発病しやすくなりますので、注意が必要です。
最も多い鉄欠乏性貧血の場合、鉄剤の服用の他、鉄分の多い食品を積極的に摂る食事療法も重要です。
〇鉄分の多い食品
動物性食品:レバー、肉類、魚類、貝類
植物性食品:ほうれん草、小松菜、海藻類
これらの食材に加え、赤血球がつくられる際に必要なビタミンB12や葉酸、鉄の吸収を促進するビタミンC、赤血球の寿命を延ばす効果が期待されるビタミンEを多く含んだ食材を合わせて摂るよう心がけてみてください。
検査結果が今まさに手元にあるという方!
ぜひご自身の数値を確認していただき、必要な方は食生活の見直しに役立てていてくださいね。